英語のプレゼンテーションを上手にするコツは?

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Q. 会社でネイティブの方々のプレゼンテーションを聞きますが、表現力が豊かで分かりやすく、話し手も聞き手も、とても楽しんでいるように見えます。しかし、英語力不足の私では、真似しようにもうまくいきません。コツはありますか?

A. 単刀直入に言えば、「聞き手の注意を引くこと」に、全力を注ぐことです。

まず、言語を問わず、魅力的な話をする人は、人を引きつける力に長けているといえます。聞き手を自分の世界に引き込んでいくための、興味深い世界や空気を作る。いわゆる、語り手や役者の方々が持つような能力です。

日本語と英語の「順序立てて話す」は全くの別物

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大前提として、物事を伝えるには、順序立てて話すことが大切ですね。そこで注目したいのが、理由と結果の位置関係です。日本語の場合、(理由・原因)だから(結果)という順序で話が進むのに対し、英語の場合(結果)なぜならば(理由・原因)となります。例えば…

日本語:寝坊(理由・原因)したので、授業に遅刻(結果)してしまった。
英語: I was late for class(結果)because I overslept(理由・原因)

もちろん、時系列に話を進める際には、英語の場合でも(理由・原因)が文章の先にくることはありますが、人の注意を引く必要があるプレゼンテーションにおいては、(結果)なぜならば(理由・原因)の形が好まれます。なぜならば、人を引き込むポイントは、(理由・原因)の話を膨らめることだからです。結果を簡潔に述べてからが、話し手の見せ所です。

堅苦しさを捨てて「印象付け」に徹する

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それでは、どのように話を膨らめ、聞き手の興味や注意を引くかについて考えていきましょう。プレゼンテーションを思い浮かべてください。日本でありがちな、データや箇条書きの文章が並ぶだけのつまらないスライドを、立て続けに見せられる堅苦しいプレゼンテーションは、聞き手の眠気を誘うだけですね。

アメリカでは、学生の頃から、プレゼンテーションを行う機会を多く与えられ、自分の意見を表現することに力を入れている傾向があります。彼らの話を聞いていると、プレゼンテーション内のどこかしらで、聞き手の笑いを誘うシーンが見受けられます。これは、企業の新商品発表プレゼンテーションなどでも同じです。会場全体が、どっと笑いの渦に包まれることも稀ではありません。面白い内容を含めることで、聞き手の印象に残りやすく、飽きさせることなく、話し手の世界に引き込むことができるのです。

言葉や文章に「色」をつけるイメージ

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聞き手の注意を引くためのもう一つのポイントが「表現力」です。シンプルに、ただ事実や必要なことを述べるだけではなく、言葉や文章に「色」をつけていきます。ここで大切なのが「形容詞」です。

「色をつける形容詞」とは、例えば…

They are my family. → They are my wonderful family.
A soccer player will come. → An amazing soccer player will come.
Her vacation ends today. → Her fabulous vacation ends today.

文章に抑揚とインパクトが足されたのは、一目瞭然ですね。また、話の内容を、聞き手にイメージしやすくさせる働きがあります。「大袈裟」なくらいが丁度いいのです。形容詞がなくても意味が伝わることが多いので、なんとなく見逃しがちですが、ちょっと意識するだけで、あなたのプレゼンテーションに「色」が加わります。聞き手を引きつける、魅力的な話し手になってください。